結局、白髪は抜いたほうがいいの?出てきた白髪の正しい対処法を検証

髪の毛の生え際や分け目など、目立つところに生えてきた白髪はとても気になるものです。

気になる白髪はとりあえず抜いてしまうのが手っ取り早い方法ですが、一方で多くの方が、「白髪を無理やり抜いて大丈夫?」「白髪を抜くとかえって白髪が増えるって聞くけど・・・。」など、不安を抱いているのも事実です。中には「白髪はむしろ抜いた方がいい。抜けば黒髪がまた生えてくるから」というまったく逆の意見もあります。これだけ色んな意見があると迷ってしまってどれが真実かわからなくなってしまいますよね？

そこで、白髪を抜くことによってその悩みを解消する効果はあるのか、逆に懸念される問題はあるのかを検証してみました。

白髪を抜くことのメリット

白髪を抜くことによって得られる最大の効果といえば

〇手軽で手っ取り早い（時間がかからない）

〇効果が一目瞭然である

〇お金がかからない

という点があげられます。悩みだった白髪が物理的に除去されてスッキリときれいになるという即効性を目の当りにする効果は絶大なので、多くの人が白髪を抜いた経験があると思います。また、ヘアカラー等の薬品を使用したり、ヘアサロンに行ったりする必要もないので、経済的です。

一方で白髪を抜くのは逆効果だ。という意見もよく聞きます。　白髪を抜くデメリットにはどのような根拠があるのでしょうか。

白髪を抜くことのデメリット

白髪を抜くことがかえって逆効果になるという根拠には次のようなものがあります。

〇頭皮が荒れる

〇毛根にダメージを与え、薄毛の原因になる

〇毛穴が変形してクセ毛が生えてくる

まず頭皮が傷付くことによって、地肌が荒れてしまう恐れがあります。毛穴が傷つき、そこから細菌などが入り込んで炎症を起こしてしまうと、最悪化膿してしまうこともあります。このような傷や炎症は、周囲の健康な頭皮や髪にも悪影響を与え、さらなる白髪の発生や薄毛の原因になります。

また、表面上、異常が無くても、毛根の毛細血管が破壊されたり、何回も白髪を抜いたりすることで、毛母細胞がダメージを受け続けることによって、新たな毛が生えてこなくなる可能性もあり、結果、薄毛を促進してしまうこともあるのです。

さらに、傷付いた毛穴が変形してしまい、そこから生えてくる毛がクセのついた波状の毛になってしまう原因にもなります。　曲がりくねってクセのある白髪は余計に目立ってしまい、また抜くことになり、頭皮の環境はさらに悪化してしまう、という悪循環に陥ります。

以上のように白髪を抜いて対処すると、デメリットのほうが遥かに大きいのがわかりますよね？

白髪になってしまうのは加齢による現象なので仕方ないでしょう。これは老若男女問わず人類全員が抱える問題です。しかし、白髪が気になるからと言って白髪を抜いて薄毛になってしまったら、これはもうどうしようもありません。

なので、薄毛になりたくない人は絶対に白髪を抜かないようにしましょう。

それではここで、昔からいわれている「白髪を抜くと増える」という説の信憑性についても調べてみましょう。

白髪を抜くと増える・・は本当?

結論からいうと、古くから伝わる「白髪を抜くと増える」という説は迷信です。

メラニン色素を生成できなくなった毛根からは、毛を抜いたとしても、また白髪が生えてきます。

例外的にストレスや薬物に起因する白髪の場合、改善によって黒髪が戻ることもあるようですが、基本的に一度白髪になった毛根からは、白髪が生え続けるのです。

抜いても、抜いても、白髪が生えてくることや、加齢から新しい別の白髪がどんどん発生することなどから、「白髪を抜くと増える」という説がまことしやかに、信じられてきたものと思われます。　

ただし、話は矛盾しますが、白髪を抜くと増える可能性があるという説があるのも事実です。それは毛根よりも皮膚表面に近い場所にある「バルジ領域」と呼ばれる場所が関係しています。

一つの毛穴には2～3本の毛が生えていますが、バルジ領域は毛穴の全ての毛に影響しています。このバルジ領域に毛母細胞やメラノサイトの元となる幹細胞があり、無理やり白髪を抜くことでバルジ領域を傷つけると、その幹細胞が破壊されて、抜いた髪ともども、同じ毛穴の他の髪も白髪になってしまう＝白髪が増えるという説です。

まだ未解明な点も多く、科学的に立証された説ではありませんが、今後、研究が進めば新たな常識となるかもしれません。

いずれにしても、白髪を抜くことが、毛穴や毛根にダメージを与えてしまうということは確かなようです。

結局のところ、白髪が生えてきたらどうすればいいの？

では、いざ白髪が生えてきた時は結局どうするのが正解なのでしょうか。

一般的には以下の3通りの対処法になります。

〇白髪を切る

〇白髪染めで染める

〇生活習慣を改善して黒髪を復活させる

〇美容院で対処してもらう

この3つが一番現実的だと思います。それでは1つずつ詳しく見ていきましょう。

• 白髪を切る

白髪を根元から切ることで、白髪を取り除いてしまうほうが抜くよりはずっといいです。

髪を切ってしまえば毛根を傷つけることもないので、薄毛になる心配もくせ毛になる心配も、ましてや白髪が増える心配もありません。

しかもお手軽でお金もかからないので、白髪が少ない人にはピッタリの対処法です。

ただ、もちろんデメリットも存在します。

1本1本白髪を見つけ出して他の黒髪を切らないように気を付けないといけないし、白髪の本数が多いとそれこそ面倒くさくてやってられないですよね。

なので、白髪カットは白髪が生え始めたばかりの比較的白髪が少ない人のほうがいいでしょう。

では、白髪がたっぷりある人はいったいどうすればいいのか。その答えが次になります。

• 白髪染めで染める

白髪の対処法の定番といえばやはりこれ。白髪染めです。白髪染めは髪全体を染めるので、一度で全ての白髪を染められます。まさに白髪が多い人の救世主的な存在です。

ただ一言で白髪染めと言っても本当に種類は豊富です。

ヘアカラー、ヘアマニキュア、ヘナ、白髪用シャンプー、白髪用トリートメントなどなど。ざっと並べただけでもこれだけあります。細かい種類をあげたらこの倍はあるでしょう。

そして、それぞれに特徴やメリットデメリットがあるので、しっかりと自分にあった白髪染めを見つけられるように色々と試してみるといいかもしれません。

ただ僕個人のおススメとしては、やっぱり白髪用トリートメントですね。しっかりと染まるのはもちろんですが、何と言っても頭皮や髪に優しい天然成分を使っているものが多いからです。市販の安い白髪用ヘアカラーでは頭皮や髪にものすごいダメージがあるので、絶対におススメしません。興味がある人は是非一度使ってみて下さい。

• 生活習慣を改善して黒髪を復活させる

白髪は普段の生活習慣に大きく影響を受けます。白髪の原因は、遺伝や加齢以外ではストレス・睡眠不足・栄養不足です。なのでこれらを改善するように生活習慣を変えていく必要があります。ストレスならストレスの原因となっているものを排除、もしくは極力減らしましょう。そして、ストレス解消と血行改善のために軽い運動などがおススメです。

睡眠不足も同じです。睡眠不足の原因はたいていがストレスなので、ストレス解消をして寝る90分前にお風呂に入る、そして早めに就寝することがおススメです。髪が最も成長する時間帯は夜9時から深夜2時と言われているので、その時間には寝るようにしましょう。

最後が栄養不足ですが、これは僕がおススメしている納豆以外では野菜類（ゴボウ、さつまいも、ホウレンソウなど）、穀物類（玄米、ピーナッツなど）、乳製品（牛乳、チーズなど）も丈夫な髪を作ってくれる栄養素が多く含まれている食材になります。

これらの生活習慣を改善すると、遺伝や加齢以外の原因なら黒髪が復活する可能性はあります。

• 美容院で対処してもらう

最後に「美容院で対処してもらう」ですが、これは美容院で白髪染めをしてもらうが正しいです。正直、美容院での白髪染めはやっぱり値段が高いです。

しかし、あちらも商売なのでそこは仕方ないと割り切りましょう。その代わり、向こうもプロなのでお金を頂いた以上、最高の仕事をしてくれるはずです。美容院では、前回染めた部分で新しく生えてきた部分の白髪のみを染めるリタッチカラーや、定期的に髪全体を染めるメンテナンスカラーなどのメニューがあり、値段もピンキリに決められます。また、ハイライトをうまく使ってくれるので、通常白髪染めでは不可能な髪の明るさも調節できます。なにより、初心者がセルフ染めをするとかなりの確率で発生するムラも、美容院ではしっかりときれいに染めてくれるわけです。さすがプロですね。

お金は多少かかってもいいから、しっかりときれいに染めたいという方は美容院で染めてもらうほうがいいかもしれませんね。

まとめ

以上のような理由から、「白髪を抜く」という行為の効果は、簡単で手軽ということぐらいで、抜いた瞬間は満足しますが、頭皮や毛髪の健康、ひいては白髪を減らす、という点においては、むしろ逆効果になることの方が多いのです。

実際、多くの美容師の方、皮膚科の医師は異口同音に白髪を抜くのはNGだと断言しています。

白髪は加齢や遺伝の要因が大きいので、避けられないものではありますが、生えてしまった白髪は面倒でも根本から切る、あるいは、染めるのが、正しい対処法になります。また、規則正しい生活やマッサージ等の頭皮のケアを心掛けることによって、白髪を予防することも大切です。

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