鏡についた白髪染めは落とすことは可能!適切な方法と予防策を検証

白髪染めをするために毎回美容室に行くのは、時間的にも経済的にも負担が大きいものです。そこで、家庭でヘアカラー剤などの白髪染めをする人も多いと思います。

比較的簡単に染められる、というメリットはあるものの、浴室や洗面所で白髪染めを行う場合、気を付けていても、知らないうちにヘアカラー剤が鏡や壁、浴槽などにはねてしまうことがあります。このヘアカラー剤の汚れ、とてもやっかいで、落とすのに苦労してしまった経験がある人もいるのではないでしょうか。

白髪染めの染色力はとても高いので、鏡や浴室の床、浴槽などに付いてしまった汚れは、簡単な清掃では落とせません。さらに、汚してしまってから時間が経過していると、元どおりにならないこともあります。

ビジネスホテルなどで、浴室に「毛染め禁止」のステッカーが貼ってあるのを見たことがある人も多いかと思います。　たいてい、「毛染めによる汚れは別途清掃代金をいただきます」などの文言も書いてあります。ホテルは清掃にプロユースの洗浄剤などを使用しており、汚れの対策は、普通の家庭以上だと思いますが、そのホテルがこのような注意喚起をしているということは、プロでも白髪染めの汚れに、いかに泣かされているかがわかると思います。

この記事では、白髪染めで鏡などを汚して困っている人の、

「白髪染めで鏡を汚したけど、汚れが取れない!　あきらめるしかないの?」

「白髪染めの汚れを落とす、オススメの洗浄剤はなに?」

「白髪染めで、まわりを汚さないようにするにはどんなことに気をつければいい?」

などの疑問に対する解決策についてまとめてみました。

鏡についた白髪染めの汚れが、やっかいな理由

白髪染めの汚れで特に問題となるのは、いわゆる、「白髪染め」と呼ばれる、ヘアカラー剤のことです。白髪染めは他のヘアマニュキュアや、白髪トリートメントなどの「染毛料」に対して「染毛剤」と、薬剤扱いで、染色力が高いのです。染毛料でも時間がたつと汚れが落ちにくくなるので、注意しなければいけませんが、染毛料は比較的発色が弱く、色も落ちやすいのです。

染毛剤である白髪染めは、酸化染料で髪の内部まで浸透することによって、色落ちしない染め上がりにする薬剤です。髪の毛の性質は千差万別で、人によって違います。そのため、市販の白髪染めは、染まりにくい性質の髪でも染まるような、強力な薬剤が使用されているということもあり、その汚れが特に落としづらいのです。

また、白髪染めの汚れは細かく飛び散ってしまうため、自分では気づきにくく、汚した部分をすぐに拭き取ったと思っていても、後になって他にも汚れが飛んでいたことに気づくことがあります。そのときには、時間が経過してしまって、がんこな汚れになり、取れなくなっているという場合も多いです。

白髪染めを髪につけるときや、薬剤を取ったり、置いたりするときには、鏡を見ながらの作業となるため、注意していても、手元がくるって、鏡などを汚してしまいやすくなります。

そして、このような白髪染めの汚れは、通常の清掃では落とすことが困難です。鏡などについてしまった白髪染めは、どうしたら落とすことができるのでしょう?

白髪染めの汚れは落とせる!?　効果的な方法とは?

付着してしまった白髪染めの汚れを落とす際に、まず一番気をつけなければいけないのは、汚れが付いたらできるだけ早く落とす、ということが重要です。早ければ早いほど、汚れが落ちやすいからです。ただ、あせってティッシュなどで拭き取ってしまうと、汚れをかえって広げてしまうことになるので、注意しなければなりません。ふき取り用には、乾いた物より、濡れたものの方がきれいにふき取れるので、濡れたタオルなどを用意しておくのがよいでしょう。

また、白髪染めの汚れを落とす力が強い洗浄剤になると、その作用が強力なものとなるため、今度は汚れが付着した側の鏡とか浴槽などを傷めてしまう可能性も高くなります。ですので、比較的、洗浄力がおだやかなものから試していく必要があります。その手順としては、

次のようになります。

1. 表面加工された鏡には注意して、適切な方法を使う
2. 比較的穏やかな中性洗剤、クレンジングオイルなどでためしてから、塩素系漂白剤を使用してみる。
3. 業者に依頼する

白髪染めのがんこな汚れは、強くこすらないといけない感じがしますが、ここで問題となるのが、「くもり止め加工」など、表面加工がされた鏡です。このような鏡は、少しの摩擦でも傷ついて白く濁ってしまい、使用できなくなってしまいます。特に浴室や洗面所の鏡は、表面加工されている可能性が高いので、事前に、鏡のすみに「くもり止め」等のシールが貼っていないかなどを確認して、表面加工がされている場合は強くこすったりしないようにしましょう。

最初は、おだやかな中性洗剤を使用し、5倍程度に薄めて、汚れたところにキッチンペーパーなどで湿布をして、乾燥しないようにラップをかぶせ、柔らかい布でふき取るのがおすすめの方法です。湿布の時間は1時間以内。あまり長時間行うと、加工が劣化してしまいます。

表面加工がされているか否かにかかわらず、「激落ち君」などのメラミンスポンジは、研磨作用があるので、使用の際は気を付けなければいけません。汚れは落ちるかもしれませんが、傷がついてしまいます。浴槽などプラスチックの場所には有効かもしれませんが、基本的に鏡には使用しないほうがよいです。

中性洗剤で落ちないときは、クレンジングオイルや塩素系漂白剤を試してみます。クレンジングオイルは柔らかい布に含ませて、汚れをふきとります。漂白剤は直接、汚れにつけるのではなく、中性洗剤と同じく、湿布をするようにします。

それでもダメな場合、最後の手段としてハウスクリーニングの業者に頼むという手もあります。費用はかかってしまいますが、プロユースの薬剤や道具の効果で汚れを落とせますし、汚れを落とす労力を考えたら、頼んでしまうのも選択肢の一つになります。その際は、汚れが落ちなかった場合のことなども考慮に入れて、事前に業者と綿密な相談をして、見積もりを出してもらい、後々トラブルにならないように気を付けます。

時間の経過した白髪染めの汚れや、大体の汚れを落としたあとの、うっすらと残ったシミのような汚れはプロでも完全に落とすことができない可能性もあるのです。

こうなってしまうと、もうその汚れはあきらめるしかありません。浴室や洗面所は別として、部屋で白髪染めを行う場合などは、最初からあまり大事にしている鏡などは使用しないようにするのが賢明です。

白髪染めの汚れから、鏡など周辺のものを守る究極の方法は、「汚れを付けない」ということになります。では、白髪染めの汚れを防止するには、何に気を付ければよいのでしょう？

白髪染めの汚れ対策は事前の準備が肝心!　

白髪染めで鏡や周辺の壁や床などを汚さないようにするためには、まず、白髪染めの汚れが飛び散っても大丈夫なようにしなければいけません。そのため、事前の準備が肝心になってきます。

白髪染めの汚れを防止する事前準備としては、

1. 汚れをすぐふき取れるように濡れたタオルを手の届くところに準備する
2. 大きめのごみ袋を準備しておく
3. 新聞紙などで床や壁を養生する
4. 万一、汚れがついても大丈夫な服を着て、その上に毛染め用のケープをかぶる
5. 手袋をつけてコームで毛染めをする

などの対策をします。他に耳を覆うイヤーキャップなども必要です。当然ですが、必要のないアクセサリーは外します。メガネはできるだけ外しますが、それでは見えないという人は、ラップで覆って汚れを防ぎます。

以上のような対策は、鏡の表面自体にはできませんが、周囲が汚れても大丈夫な状態にしておくことが大事です。白髪染めの汚れをどこかに付けてしまって、あせってバタバタしているうちに誤って鏡も汚してしまった、などということになってしまうことも多いからです。

準備しておくタオルは、捨てても構わないような古タオルで十分です。汚れをふき取るための濡れタオルも、白髪染めを流したあとで髪をふく乾いたタオルも少し多めに準備しておいたほうが安心です。

白髪染めの汚れが付いたものを捨てるときに周囲を汚してしまう、ということがあるので、ごみ袋は手の届くところに、できるだけ開口部を大きく開けてセットしておきます。こうしておけば、汚れの付いたもので鏡など、他の場所を汚さずにすみ、ごみ袋のふちも汚れないので、あとから捨てるとき、手を汚してしまった、などということも防止できます。

そのうえで、床や壁などは新聞紙で覆って白髪染めの汚れが付いても大丈夫なようにします。汚れが飛び散るときは、思いがけない方向に飛ぶこともあるので、少し広めの範囲を覆うとよいでしょう。

最後に自分自身に白髪染めの汚れが付かないように、毛染め用のケープやイヤーキャップなどを付けて防備します。白髪染めを使用するときは手袋を使用しますが、手袋は商品に付属しているものではなく、できるだけフィットしたものを使うと手元がくるわずに作業ができるので、汚れも防止できます。また、白髪染めは専用のコームでぬると、汚れが飛び散らずにきれいにぬれます。

このように事前の準備をしっかりしておけば、白髪染めで鏡などを汚すことも少なくなりますし、汚してしまって、あたふたすることもなくなります。

そして繰り返しになりますが、「汚してしまったら、すぐふき取る」が鉄則になります。

鏡などに付いた白髪染めの汚れ、対策と防止策のまとめ

1. 白髪染めに含まれる酸化染料は染色力が強く、鏡など周囲のものを汚してしまうとなかなか落ちない
2. 鏡などについた白髪染めは、できるだけ早くふき取る。時間が経過した汚れには、段階的に強い洗浄剤を使う。研磨効果のあるものは鏡に使用しないほうがよい
3. 白髪染めの汚れは、完全に落とすことが不可能な場合がある。事前の準備で、汚れても大丈夫な環境を作ってから使用することが重要

白髪染めの汚れは、その染色力の強さから、プロでも難儀するほどがんこなものです。めんどうがって、事前の準備を怠ってしまうと、かえって余計な労力や費用が発生してしまうことになってしまいます。鏡が使えなくなって取り換え・・・、などということが無いように、事前の汚れ対策は必ず行いましょう。

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